カガネ人形☆クリスマスの風物詩

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santa lucia-13-04今年もクリスマスまであと1ヶ月ちょっと。
クリスマスの風物詩といえば、カタルーニャ地方では
知る人ぞ知るうん●人形こと、「カガネ」です。

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【カガネ人形とは】
そもそも、クリスマスとは、イエス・キリストの誕生日。
近年は外来文化のサンタとツリーも定着してきましたが、
カトリック国スペインではクリスマスが近づくと、
キリストの生誕シーンを再現したベレン人形を飾るのが伝統です。Sta.Lucia-1赤ちゃんのイエス・キリスト、聖母マリア、父ヨセフなどの人形を、
イエスが生まれたベツレヘム(スペイン語ではベレン)の馬小屋に置き、
それを取り巻く自然の背景や動物などなど、
クリスマスマーケットでパーツを買い足して
毎年各家庭で楽しみながら飾るのです。

そのクリスマス飾りのシャレとして
18世紀のカタルーニャに登場したのがカガネ。2012-santa llucia-05カタラン民族衣装に身を包んだ農夫(または羊飼い)が
排便している、この人形が元祖カガネの姿です。
ちなみに、Caganerと書くけれど、
カタラン語の語尾のrは発音しないので「カガネ」と呼ばれます。

【現在のカガネ人形】
一時は廃れたカタルーニャ・ユーモアの伝統、カガネ人形を
1992年に見直し、復活させたのが
ジローナ県の小さな町Torroella de Montgríで
ベレン工房を営んでいたAlòs-Pla家。2012-santa llucia-18最初は主にカタルーニャの著名人をモデルにしていましたが、
溢れるアイデアと独特のユーモアで人気に火がつき、
今では実在・架空のありとあらゆる有名人がモデルになっています。
2009前には、サッカーの中村俊輔選手(当時RCDエスパニョール所属)
の、カガネ人形も見ました。
caganer-alcaldesas(ニュースサイト20minutosより画像拝借)
今年は40体のニューフェイスが登場。
その中には、マドリッドとバルセロナの女性市長(↑似てる・・)や、
お馴染み、Twitterバードの姿もあります。

【クリスマス・マーケットの人気者】
カガネ人気が定着した今では、
ネットショップでどこからでも購入出来るし、
バルセロナでもデパートやランブラス通りなどで通年手に入りますが、
やはり何といっても、カタルーニャのクリスマスの風物詩、
クリスマス・マーケット(今年は11/27~12/23)の目玉商品です。
カテドラルやサグラダファミリアを背景に、
ズラリ並ぶ有名人のうん●人形は圧巻!
カガネ一体のお値段は4~17ユーロほど。

【幸運を呼ぶ?というより笑いを呼ぶ人形】
日本では「幸運を呼ぶ」「縁起の良い」人形と
強調して紹介されているようですが、
それを周りのカタラン人に言うと、大概は笑い飛ばされます・・。

こちらの文献でも、カガネ⇒排便⇒土地が肥沃に⇒実りある未来
・・というような事が記されてはいますが、
巷のカタルーニャ人にとっては
「キレイにまとめ過ぎ」の「取ってつけた理論」と映る様子。
彼らの解釈を聞いてみると、
「どんな偉人や高貴な人でも皆同じように排便する、だから面白いんだよ」と。
どんな絶世の美人でも、もれなく皆トイレに行く、みたいな感覚かしらね。
まぁ、うん●人形の話をキレイにまとめるってのも可笑しな話だけど、
「笑う門には福来るカガネ人形」とでも、まとめておきましょうか。

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