近年は外来文化「サンタクロース」の人気も定着していますが、
伝統的には、「丸太人形のティオ」がプレゼント配達人です。
(人ではありませんね・・)
丸太に、にこやかな顔と脚を付けて
カタルーニャの民族帽子バレティーナを被ったティオ(Tió)は、クリスマス間近になると
各家庭の居間で、寒くないよう毛布を掛けられ、
お菓子を供えられるなど良きに計らわれます。
しかし、イブの夜になると・・・
「うん●を出せ、ティオ」
と、プレゼントを催促する子供達に棒で小突かれて、
これまでの御恩を うん●・・いや、プレゼントで返してくれる(?)
シュールなクリスマスの風物詩です。
・・・浦島太郎の亀もビックリだよ。
【キリスト教伝来前からの風習?】
元々は丸太を小突くのではなく燃やしていたようですが、
カタルーニャ以外にも、ガリシア地方やフランス、英国の一部でも
同様のクリスマス伝統習慣があったそうです。
木を使うクリスマスデコレーションという点では
クリスマスツリーと共通しますね。
【丸太のティオのシナリオ】
幼い頃に、まだサンタクロース文化が定着していなかったという
中年世代の人に話を聞くと、みんな
「信じていた」「プレゼント(うん●)に驚いた」
と、遠い目をして語ります。
敬虔なカトリック家には大概イエス像やマリア像があるので、
「イブの夜だから、(誕生日の)イエス様の像にお祈りしようね」
などと子供の気を逸らせている間に、
大人達がティオの毛布の下にプレゼントを隠し、
何も知らない子供が戻って来たら
「ティオにプレゼントを出してもらおう♪」
と、促すのが、一昔前ありがちだったシナリオ。
丸太の陰に隠れる位ですから大きなプレゼントではなく、
クリスマス菓子やナッツやドライフルーツ、
最後には塩漬けの魚まで出る事も。。。
「サンタさんからプレゼントが届いたみたい」っていうより、
「ティオがうん●(プレゼント)出してくれたね」の方が
内容的には面白いですよね(* ´艸`)【クリスマス・プレゼント】
カトリック国スペインのクリスマスプレゼントというと、
赤子イエスに贈り物が届けられた東方の三博士の日(1月6日)に
子供達にもプレゼントが届く・・というのが昔からの伝統。
クリスマスイブに丸太人形のティオがくれるプレゼントは
食卓に出す前のお菓子などが主だったようです。
(外来文化のサンタが登場するまでは・・)
普通にクリスマス菓子を食べるより、
ティオがお菓子をプレゼントしてくれた!
なんてイベントにした方が子供も喜びそうですよね。
こんなカタラン文化から、
うん●人形のカガネが生まれたのも頷けそう・・(^-^;
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コメント
こんにちは。はじめまして、木村と申します。
いつもブログを楽しみにして拝読させていただいています。
いつも楽しい情報が載っていて、知らなかったことが知れて本当に楽しいです。
今回、クリスマス関連の記事がすごく楽しかったので思わずメールでお礼をと思いました。
私は、バルセロナへ来て1年なので知らないことばかりで本当にウルコさんのブログ2つとも楽しく勉強になりながら読ませていただいています。
これからも読み続けます笑
ありがとうございます。
木村さん、初めまして。コメントありがとうございます。
クリスマス記事は、更新に結構時間が掛かっているので、
楽しかったなんて感想を頂けるとメチャクチャ励みになります!(嬉)
これからも楽しく読んで頂けるような記事が書けるよう精進しますわ♪
宜しくお願いします