４月２３日はサンジョルディの日。男性から女性にバラ、
女性から男性には本をプレゼントする恋人達の日です。
バルセロナの町がバラと本で溢れるカタルーニャ版バレンタインデーこと
「サンジョルディ」についてご紹介しましょう。
Sponsored Link
【サンジョルディのドラゴン伝説】
昔々、人々を脅かすドラゴンの猛威を抑えるために、
くじ引きで生贄が選ばれ差し出されていましたが、
ある時、忌まわしい運命のくじを王の娘が引いてしまいました。
森へ連れ去られる姫の姿を見た騎士ジョルディは、
勇敢にもたった一人で悪のドラゴンに立ち向かいます。
厳しい闘いの末、ついにジョルディの剣が
ドラゴンの心臓を貫き勝利を治めました！
すると、ドラゴンの流血から愛と友情の証である赤いバラが咲いたのです。
・・・この伝説の発祥地、カタルーニャ州のモンブランという町では、
サンジョルディの中世祭が開催されます（お勧めです！）。
しかし、英雄ジョルディが活躍するドラゴン伝説は、カタルーニャだけの話じゃない！
実は、世界各地にドラゴン伝説が存在するのです。
【世界のドラゴン伝説】
伝説の英雄「ジョルディ」の名前はカタラン語名。
古代ギリシャ語名（これが元祖？）では「ゲオルギオス」、
標準スペイン語名では「ホルヘ」、英名「ジョージ」となります。
そう、イングランドの国旗「セント・ジョージ・クロス」の名前でもお馴染みの
「セント・ジョージ」＝「サン・ジョルディ」なんですね。
聖人ジョルディとは、３世紀後半の小アジア（現在のトルコ）の騎士で、
彼をモデルにしたドラゴン伝説が１１～１２世紀頃誕生、
その後、世界各地でバージョンを変え続々登場したようです。
ちょっとこじつけっぽいですが、
日本ではヤマタノオロチを退治したスサノオノミコトの話がこれに当たるという噂。
ちなみに、スサノオノミコトは救ったクシナダヒメを妻にしますが、
ジョルディがその後、姫とどうなったとかいうラストは無しです。
赤いバラも「愛と友情の証」って・・・一体どっちやねん？
と、突っ込みたくなりますが、読者の想像に任せますという事なのかも？
【本の日】
この日は、文豪シェイクスピアとセルバンテス（ドン・キホーテの作者）の
命日にあたるため、本の記念日でもあります。
そこで、バラのお返しに女性から男性には本を贈りましょう！
というわけで（混雑の中、本を選ぶのは至難の業ですが）
バラを売るスタンドと並んで本も山積みで売り出されます。
バルセロナの町の中心では有名作家が登場して
プロモーション、サインをしてくれるなど、
一緒にそぞろ歩きする恋人がいなくても見る価値ありのイベントなのです。
【サンジョルディの食べ物】
愛しい人との逢瀬なら、バラの香りで胸がいっぱいになる筈なのですが・・・
花より団子という方には、カタルーニャ州旗を模ったパンなどいかがでしょう。
色付けに、ソブラサダという塗るチョリソ風のパテを使っている、
「サンジョルディのパン」。しょっぱいお食事系パンです。
甘党には、本の形をしたケーキなどもありますよ。
また、バラの形のキャンディーなど気軽に味わえる物も。
【バルセロナのサンジョルディ】
サンジョルディの日、バルセロナでは祝日ではありませんが、
スペイン全国にその様子が報じられる大イベントデーです。
移動祝日のセマナサンタと被った年もありましたが、
サンジョルディの方が盛り上がっていたほど、
老若男女に浸透している習慣です。
会社帰りにバラを買い求めるセニョールや
ママにバラを一輪プレゼントするチビッ子の微笑ましい姿にも
胸キュンのステキな愛の日です。
【ランキングに参加しています】
Sponsored Link
コメント