
3月3日といえば、日本では桃の節句の雛祭りですが、バルセロナでは馬とキャンディーのお祭りことサン・メディール祭があります。
バルセロナの甘~いお祭りとして200年近く市民に親しまれている伝統のフィエスタで、目玉イベントの馬車パレードでキャンディーが驚くほど大量にばら撒かれます。勝手知ったる地元民は大袋持参でパレード見物と飴玉キャッチに興じます。中には流れ飴玉ゲットを狙って窓から傘を逆さに吊るす家もあるほどですよΣ( ゚Д゚)

聖人メディールの記念日3月3日はグラシア区で朝晩2回のパレードがあります。また翌週日曜日の9日にはBordeta地区(サンツ・モンジュイック区)で大パレードが行われます。
サン・メディール祭の起源
バルセロナのサン・メディール祭の始まりは19世紀に遡ります。グラシア地区のパン屋さん、ジュセップ・ビダル氏は長い間病を患い心配されていました。ある日、体調が回復した暁には自身が崇拝する聖人メディールの記念日、3月3日に聖人ゆかりの小聖堂へ巡礼に行く事を決意宣言。
やがて健康を取り戻し、1830年に晴れてSant CugatのCollserolaにある小聖堂へ毎年巡礼に行くようになったビダル氏。最初は家族や友人が同行していましたが、そのうち噂を聞きつけた人々も仲間に加わりビダル氏率いる巡礼の一行は年々増員、1853年には巡礼参加者が300名にも膨れ上がってローカル紙に取り上げられるほど有名な行事となりました。それから時は移り21世紀となった今も、サン・メディールの巡礼祭はグラシア地区を中心に生き続けています。
パン屋さんだったビダル氏は巡礼時にお店のお菓子を気前良く振舞ったそうで、それが現在の甘いお祭り=大量ばら撒きキャンディ―に繋がったのでしょうか。当時の巡礼を彷彿させる馬車パレードも粋な伝統のローカル祭です。
聖人メディール
ビダル氏が崇拝していた聖人メディールとは?
ローマ帝国によるキリスト教迫害時代だった303年頃、逃亡を続けていたセベル司教は殉死も覚悟してSant Cugatへ巡礼に向かいますが、その途中、田んぼでそら豆を蒔いている農民メディールに出会います。追っ手がやって来て自分について尋ねたら、見たままを嘘偽りなく答えてくれと言い残して去りましたが、司教が立ち去った後すぐに、種を蒔いたばかりのそら豆が一気に芽を出し花を咲かせる奇跡を目の当たりにしたメディール。
ほどなくして追っ手が到着し、尋問されたメディールは今見たありのままを答えますが、そら豆の奇跡も司教が向かった方向もメディルの言った事は信じてもらえず、囚われ拷問にかけられて亡くなりました。(なんてこった?)
サン・メディール祭2025
サン・メディールの記念日、3月3日にはグラシア区で朝晩2回、サンツ・モンジュイック区のBordeta地区で9日に馬車パレードが行われます。



3月3日(月)グラシア区パレード
朝晩2回のパレードがあります。
朝のパレード
9:30~13:30頃、Plaça del Consell de la Vilaを中心に区内を回ります。(経路は決まっていないようです)
夜のパレード
19:30頃~Sant Salvadorから Gran de Gràciaなどを回ります。

3月9日(日)Bordeta地区パレード
10:45 パレード開始@Sant Medir教会周辺(C/Constitución)

サンメディール祭情報まとめ
⇒サンメディール祭のサイト
⇒サンメディール祭プログラムpdf
3月3日はサン・メディール祭♪お馬さんとキャンディーの素敵なお祭りです。パレードを見に行く方は飴玉キャッチ用に袋の用意もお忘れなく♪
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